就労継続支援A型は社会保険に入れる?加入条件を藤沢の事業所が解説

就労継続支援A型の社会保険の加入条件を解説する記事のアイキャッチ

就労継続支援A型は事業所と雇用契約を結ぶ働き方のため、一般企業と同じように社会保険に入れるのか気になる方もいるでしょう。

保険の種類によって加入条件は異なり、勤務時間や賃金によって対象になるかどうかが変わります。

この記事では藤沢市の就労継続支援A型事業所「ほまれの家 長後店」が、社会保険の加入条件と保険料の仕組みを整理しました。

利用料とは別の仕組みであることも後ほどご説明します。

就労継続支援A型でも社会保険に加入できますか?

就労継続支援A型は事業所と雇用契約を結ぶ働き方のため、労災保険と雇用保険は加入対象になります。

健康保険や厚生年金保険は、勤務時間や賃金の条件を満たした場合に加入対象です

ご自身が実際に加入しているかどうかは、面談や見学の際に事業所へ直接確認しておくと安心です。

就労継続支援A型は雇用契約がある働き方

就労継続支援A型は、事業所と雇用契約を結んで働く点が大きな特徴です。

雇用契約がある働き方のため、給与は最低賃金以上が保障され、労働基準法をはじめとする労働関連法令の枠組みが、一般企業と同じように適用されます。

雇用契約を結ばず、生産活動への参加に対して工賃を受け取るB型とは、この点が大きく異なります。

就労継続支援A型全体の仕組みや対象者、給料の考え方は、就労継続支援A型とは?対象・給料・流れの解説で詳しく紹介しています。

対象になる4つの社会保険

社会保険とひとことで言っても、労災保険・雇用保険・健康保険・厚生年金保険の4種類があり、それぞれ目的も加入条件も異なります。

労災保険と雇用保険は加入対象になりやすい

労災保険は、労働者を1人でも雇っていれば、原則としてすべての事業所に適用されます

仕事中や通勤中のケガ・病気への補償を目的とした保険で、加入に勤務時間などの条件はありません。

雇用保険は、1週間の所定労働時間が20時間以上あり、31日以上の雇用が見込まれる場合に加入対象です

失業給付や育児休業給付などを受けられる制度で、当事業所でも雇用保険・労働保険・有給休暇は法律の定めどおりに運用しています。

出典: 厚生労働省「雇用保険制度 Q&A~事業主の皆様へ~」(2026年8月時点)

健康保険・厚生年金保険は条件で決まる

一方、健康保険と厚生年金保険は、労災保険や雇用保険のように無条件で加入対象になるわけではありません。

勤務時間や賃金の条件によって、対象になるかどうかが変わります。

就労継続支援A型で対象になる4つの社会保険を示した一覧図解

健康保険・厚生年金保険に入れる条件は?

原則は、週の所定労働時間が30時間以上の場合に、健康保険・厚生年金保険の加入対象となります

それより短くても、週20時間以上・賃金月額8.8万円以上などの条件を満たす短時間労働者は、勤務先の規模によって加入対象になることがあります。

なお、この賃金要件は2026年10月に撤廃される予定です。

原則は週30時間以上の勤務

健康保険・厚生年金保険は、1週間の所定労働時間と1か月の所定労働日数が、正社員(フルタイムの従業員)の4分の3以上であることが、加入の原則的な基準です。

一般的な正社員の所定労働時間を週40時間とすると、4分の3にあたる週30時間以上が、ひとつの目安になります。

短時間労働者の特例に該当する場合

週30時間に満たない場合でも、次の条件をすべて満たす「短時間労働者」に該当すると、勤務先の規模によっては健康保険・厚生年金保険の加入対象になります。

  • 1週間の所定労働時間が20時間以上であること
  • 賃金の月額が8.8万円以上であること
  • 2か月を超えて雇用される見込みがあること
  • 学生でないこと

このうち勤務先の規模要件は、2027年10月以降、対象企業の規模が段階的に広がる予定です。

当事業所の勤務時間は10:00〜15:30で、1日4.5時間×平日約21日勤務の場合の月収目安は最高で約11.6万円です(2026年7月時点)。

当てはまるかどうかは勤務日数・時間によって変わるため、加入対象になるかどうかは事業所へ直接ご確認ください。

給料全体の仕組みや手取りの目安は、就労継続支援A型の給料の仕組みと平均・手取りの目安を解説した記事もあわせてご覧ください。

2026年10月に賃金要件が撤廃予定

上記のうち、賃金月額8.8万円以上という要件は、2026年10月に撤廃される予定です

撤廃後は週の所定労働時間20時間以上という条件が中心になる見込みで、対象になる方が増える可能性がありますが、企業規模要件など他の条件は引き続き確認が必要です。

出典: 厚生労働省「パート・アルバイトの方への社会保険の適用について」(2026年8月時点)

社会保険料の負担割合と手取りへの影響

健康保険・厚生年金保険に加入すると、給与から保険料が差し引かれます。

ここでは保険料の負担の仕組みと手取りへの影響を確認します。

労使折半で保険料を負担する仕組み

健康保険・厚生年金保険の保険料は、被保険者本人の給与額(標準報酬月額)をもとに算出され、事業所と本人が原則半分ずつ負担する仕組みです(労使折半)。

具体的な保険料額は給与水準によって変わるため本記事では触れませんが、折半で負担する仕組みであることは、加入を考えるうえで知っておきたいポイントです。

出典: 日本年金機構「保険料の計算方法について」(2026年8月時点)

手取りへの影響はケースにより異なる

保険料が給与から差し引かれる分、額面より手取りは少なくなります。

一方で、将来受け取れる年金額が増えたり、病気やケガの際の医療保障が手厚くなったりする面もあります。

影響の程度は勤務時間や賃金によって一人ひとり異なるため、一律の金額ではお伝えできません。

就労継続支援A型事業所の給料全体の仕組みは別記事で詳しく解説していますのであわせてご覧ください。

利用料と社会保険料の違い

ここまで解説した社会保険料と、就労継続支援を利用するときにかかる「利用料」は、混同されやすいですが別の仕組みです。

利用料は「サービスを使う費用」

利用料は、就労継続支援などの障害福祉サービスを利用する際にかかる自己負担費用です。

世帯の前年所得等に応じて1か月あたりの負担上限額が決まっており、区分によっては自己負担が0円になる場合もあります

利用料の自己負担上限額の仕組みは、利用料の自己負担上限額の仕組みを解説した記事で詳しくご確認いただけます。

社会保険料は給与から引かれるお金

一方、社会保険料は雇用契約に基づく給与から差し引かれる仕組みで、根拠となる制度自体が利用料とは異なります。

利用料が福祉サービスを利用する側の費用であるのに対し、社会保険料は働いて得た給与にかかるお金です。

利用料の負担区分と、社会保険への加入可否は連動しないため、それぞれ別々に確認しておくと安心です

利用料と社会保険料の違いを対比した概念図

よくある質問

就労継続支援A型の社会保険について、退職後の手続きや扶養との関係、利用料への影響、勤務時間を減らした場合の扱いなど、よくある疑問をQ&A形式でわかりやすく解説します。

Q. 就労継続支援A型を短期間で辞めた場合、社会保険はどうなりますか?

A. 退職すると、その時点で社会保険の資格は喪失します

その後の健康保険や年金の切り替えにはいくつか選択肢があり、状況によって適した方法が異なります。

詳細は、それまで加入していた健康保険の窓口や年金事務所にご確認ください。

Q. 家族の扶養に入りながら就労継続支援A型で働くことはできますか?

A. 扶養に入りながら働けるかどうかは、加入している健康保険の種類やご本人の状況によって基準が変わる場合があります。

具体的な年収の基準は、ご家族が加入している健康保険の保険者や年金事務所にご確認ください。

Q. 社会保険に加入すると、利用料の自己負担額は変わりますか?

A. 社会保険への加入と、就労継続支援の利用料の自己負担額は、それぞれ別の制度に基づいて決まる仕組みです。

利用料は世帯の前年所得等をもとに算定されるため、社会保険に加入したこと自体が直接利用料を変えるわけではありません。

詳しくは利用料の仕組みを解説した記事をご覧ください。

Q. 勤務日数や時間を減らすと、社会保険の加入条件から外れますか?

A. はい、勤務時間や賃金が加入の条件を下回ると、社会保険の対象から外れる場合があります

勤務日数や時間を変更する予定がある場合は、加入状況に影響がないか、事前に事業所へ確認しておくと安心です。

Q. 自分が加入している社会保険の種類は、どこで確認できますか?

A. 健康保険証や給与明細に記載された控除項目から確認できる場合があります。

ただし、正確な加入状況をきちんと把握したい場合は、面談や見学の際に事業所へ直接お尋ねいただくのが確実です。

まとめ|就労継続支援A型と社会保険

  • 労災保険・雇用保険は、雇用契約を結ぶ就労継続支援A型では加入対象になりやすい保険です
  • 健康保険・厚生年金保険は勤務時間や賃金の条件次第で対象になり、2026年10月には賃金要件が撤廃される予定です
  • ご自身の加入状況や利用料との違いが気になる場合は、事業所へ直接確認するのが確実です

次の一歩として、まずはほまれの家 長後店で見学や体験をして、就労継続支援A型事業所の実際の働き方や社会保険について直接確認してみませんか。

見学・体験の流れもあわせてご確認ください。

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執筆: ほまれの家 長後店 編集部(運営者情報・コンテンツ制作方針