就労継続支援A型の事業所を変更するには?転所の手続きと進め方

就労継続支援A型の事業所が合わないと感じたとき、別の事業所へ移ること(転所)は選択肢の一つです。
ただ、通所の空白や契約を考えると、何から動くか迷うかもしれません。
この記事では藤沢市のA型事業所「ほまれの家 長後店」が、受給者証(サービスの利用に必要な証明書)の確認や今の事業所への伝え方から、事業所が廃止されるときの動き方まで、変更の進め方をまとめました。
ご自身のペースで準備を進めてください。
A型の事業所は途中で変更できる?
就労継続支援A型の事業所は、利用の途中でも変更できます。
相談、受給者証の確認、見学・体験を進めたうえで、今の事業所へ退所を伝えるのが基本の流れです。
変更先で変わること
| 項目 | 同じA型で変える | 別の種類に変える |
|---|---|---|
| サービスの種類 | A型のまま、事業所だけが変わります | B型・就労移行支援へ変わり、サービスの種類が変わります |
| 受給者証 | 記載の範囲内かどうかを、窓口で確認します | 変更の申請が必要な場合があります |
| 利用の条件 | A型は雇用契約を結んで働きます | B型は雇用契約を結びません。就労移行支援には標準利用期間があります |

B型には対象者の定めがあるため、条件は窓口や、利用計画を作る相談支援専門員に確認します。
A型とB型の違いや、就労移行支援との違いもご覧ください。
出典: 厚生労働省「就労系障害福祉サービスの概要」(2026年10月時点)
変更の基本的な流れ
理由を整理して、窓口などへ相談する
↓
受給者証と利用計画の扱いを窓口で確認する
↓
新しい事業所を探して、見学・体験で確かめる
↓
今の事業所へ退所を伝え、退所日を相談する
↓
新しい事業所と契約し、通所を始める

変える前の整理と相談先
変える前に整理すること
- 合わない点: 通所・作業・時間など、気になる点を書き出してみます。
- 今の事業所で調整: 担当職員に相談できるか考えます。
- 次に望む条件: 通所日数・仕事内容・通いやすさなどを決めます。
- 受給者証の期限: 有効期間を確かめ、期限が近いときは受給者証の更新とあわせて相談します。

相談できる窓口
- 市区町村の窓口: 受給者証の内容や変更の手続きを相談できます。藤沢市の場合は、障がい者支援課が窓口です。
- 相談支援専門員: 利用計画の作成や、関係機関との連絡調整を相談できます。
- 今の事業所の職員: 担当職員やサービス管理責任者(支援の責任者)に相談できます。
- 就業・生活支援センター: 仕事と生活の両面を相談できます。当事業所が連携する湘南地域就労援助センターは、藤沢市・茅ヶ崎市・寒川町にお住まいの方が対象です。

受給者証と利用計画の確認
受給者証の確認
受給者証にはサービスの種類・支給量・有効期間などが記載され、藤沢市の案内では、その範囲以内で事業者とサービスの利用に関する契約を結びます。
同じA型で事業所を変える場合の扱いは、お住まいの市区町村の窓口で確認します。
B型や就労移行支援へ変える場合は、サービスの種類が変わります。
藤沢市の案内では、支給決定期間内であれば種別の追加や変更ができ、事前の申請が案内されています。
サービス等利用計画の確認
サービス等利用計画(サービスの内容を整理した計画)は、相談支援専門員が作成するか、自分で作るセルフプランのどちらかです。
事業所やサービスの種類が変わるときの見直しは、相談支援専門員か窓口に確認します。
出典: 藤沢市「障がい福祉サービスのご案内」、厚生労働省「介護給付費等に係る支給決定事務等について」(2026年10月時点)
新しい事業所の見学から契約まで
候補の探し方
候補は、WAM NETの障害福祉サービス事業所検索や障害福祉情報サービスかながわで探すことができます。
これらでは空き状況や受け入れの可否は確認できないため、事業所へ直接、LINEなどでお問い合わせください。
比較の視点は事業所の選び方も参考になります。
見学・体験で確かめること
見学・体験では、通所日数や作業内容、通いやすさなどを確かめます。
当事業所では、見学の所要時間は約30分〜1時間で、無料です(予約はLINEから)。
体験利用は2〜5日間で、これも無料です。
体験の結果を踏まえて、面接・契約を個別にご案内します。
空白期間を作らない進め方
空白ができる場合は、今の事業所を退所してから新しい事業所の利用が始まるまでの間に、通所できない期間が生じます。
空白を作らない場合は、退所日まで今の事業所に通い、利用開始日から新しい事業所に通います。
退所日と利用開始日を近づけることが目安です。

新しい事業所の見通しが立ってから退所を伝え、契約の日程は受給者証の扱いや利用開始日に合わせて新しい事業所と決めると、空白を作りにくくなります。
ただし、体調や負担が大きいときは、先に伝えることもできます。
当事業所では、体験から利用開始までは平均2〜4週間程度です。
今の事業所への伝え方と契約の終了
退所の伝え方
不満より、次にしたいことや希望する条件を中心に、担当職員やサービス管理責任者へ伝えるのが基本です。
伝えにくいときは、相談支援専門員や市区町村の窓口にも相談できます。
雇用契約の終了
A型は雇用契約を結んで働くため、辞めるときは退職願や退職届などで雇用契約を終えます。
退職のルールは、契約期間の定めの有無で変わります。
| 契約の種類 | 退職のルール |
|---|---|
| 期間の定めがない | 原則として2週間前までに申し入れます(民法627条) |
| 期間の定めがある | 契約期間の途中は、原則として「やむを得ない事由」が必要です(民法628条)。まず事業所と話し合います |
困ったときは、労働基準監督署や都道府県労働局の総合労働相談コーナーなどにも相談できます。
退所の手続き(サービスの利用に関する契約の書類)は、事業所の案内に従って進めます。
事業所の側から契約を終了すると伝えられた場合のルールは、別の記事で解説します。
退職後の雇用保険(基本手当)については、別の記事で解説します。
出典: 厚生労働省「確かめよう労働条件」(2026年10月時点)
事業所が廃止・閉鎖されるときは?
事業所が廃止されるときは、利用を続けたい意向を事業所に伝え、市区町村の窓口や相談支援専門員に相談します。
事業所・市区町村・都道府県など・ハローワークには、それぞれ調整や支援の役割があります。
廃止のときの関係者
- 廃止する事業所: 同様のサービスを希望する利用者が続けられるよう、他の事業所などと連絡調整をする義務があります。
- 市区町村(居住地): 利用者に連絡を取り、希望に応じたサービスが受けられるよう調整します。
- 都道府県など(事業所を指定した自治体): 利用者の受け入れ先が決まらないときに、関係機関や関係団体と協力して、受け入れ先の調整に努めます。
- ハローワーク: 離職することになった障害のある方に、求人の紹介や職業相談などの支援を行っています。

出典: 厚生労働省 事務連絡「A型事業所廃止等に係る対応の留意事項等について」(令和6年10月28日)、社会保障審議会障害者部会 第147回 参考資料9(2026年10月時点)
廃止を知ったときの動き方
見学・体験の進め方は、ご自身から変える場合と同じです。
事務連絡の原文は、出典のリンクからご覧ください。
廃止に伴って離職する場合の基本手当は、別の記事で解説します。
よくある質問
Q. A型からB型や就労移行支援へ変えるときも、同じ手順ですか?
A. 大まかな順番は同じですが、サービスの種類が変わるため、受給者証の変更の申請が必要な場合があります。
B型の対象者には定めがあるため、窓口や相談支援専門員に確認します。
Q. 今の事業所に通いながら、他の事業所を見学できますか?
A. 見学の可否や日程は事業所ごとに異なります。
在籍中であることも伝え、勤務予定と重ならない日で相談します。
Q. 新しい事業所でも、面接や体験は必要ですか?
A. 事業所ごとに異なります。
当事業所では、見学、体験(2〜5日間・無料)のあと、結果を踏まえて面接・契約を個別にご案内します。
面接で聞かれることもご覧ください。
まとめ|事業所の変更は相談から始める
- 事業所は途中で変更でき、受給者証の扱いは市区町村の窓口で確認します。
- 新しい事業所の見通しを立ててから退所を伝えると、空白期間を作りにくくなります。
- 事業所が廃止・閉鎖されるときも、支援の枠組みがあります。
まずは市区町村の窓口や相談支援専門員へ相談し、見学を予約してみてください。
見学・体験の流れの記事も、あわせてご覧ください。
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執筆: ほまれの家 長後店 編集部(運営者情報・コンテンツ制作方針)


