就労選択支援と就労移行支援の違いは?A型検討中の方へ

就労選択支援と就労移行支援の違いを解説する記事のアイキャッチ

就労選択支援と就労移行支援は、名前は似ていても目的や利用期間が異なる別々の制度です。

藤沢市のA型事業所「ほまれの家 長後店」が、それぞれの内容と対象者の違い、そしてA型の利用を考えている方に令和9年4月から原則適用される予定の変更点を整理しました。

ご自身の状況に合わせて、相談のタイミングを確かめる参考にしてください。

就労選択支援と就労移行支援の違いは?

就労選択支援は、自分に合った働き方を整理するための相談型サービスで、利用期間は原則1か月程度です。

就労移行支援は、一般就労を目指して訓練する福祉サービスで、利用期間は原則24か月以内です。

目的も期間も異なる別の制度です。

就労選択支援とはどんな制度か

いつから始まった制度か

就労選択支援は、令和7年(2025年)10月に施行された、比較的新しい障害福祉サービスです。

障害のある方が、自分に合った働き方や利用するサービスを選ぶための判断材料を整理する目的で新設されました。

出典: 厚生労働省「就労選択支援について」(2026年9月時点)

どんな流れで利用するか

就労選択支援では、一般的に次のような流れで支援が進みます。

アセスメント(生産活動などを通じた評価)
↓
多機関連携会議(意向確認)
↓
連絡調整・情報提供

まず、短期間の生産活動などを通じて、本人の適性や知識・能力を評価し、就労に関する意向を整理します(アセスメント)。

続けて、本人や関係機関の担当者が参加する会議(多機関連携会議)を開き、意向を確認しながら意見を出し合います。

そのうえで、アセスメント結果を踏まえて関係機関との連絡調整や、今後の進路選択に役立つ情報提供が行われます。

ただし、進め方の詳細は状況によって異なる場合があります。

なお、このアセスメントから連絡調整までの利用期間は、原則1か月程度です。

出典: 厚生労働省「就労選択支援について」(2026年9月時点)

就労選択支援の利用の流れ(アセスメント・多機関連携会議・連絡調整の3ステップ)を示す図

就労移行支援とはどんな制度か

目的と対象者

就労移行支援は、一般企業への就職(一般就労)を目指す方を対象に、就労に必要な知識や能力の向上のための訓練を行う福祉サービスです。

事業所ごとに、実習や求職活動のサポートなどを行っています。

出典: 厚生労働省「障害福祉サービスについて」(2026年9月時点)

利用期間の目安

就労移行支援の標準利用期間は、原則24か月以内と定められています。

就労選択支援の利用期間(原則1か月程度)と比べると、就労移行支援は腰を据えて訓練に取り組むサービスであることがわかります。

出典: 厚生労働省「就労系障害福祉サービスの概要」(2026年9月時点)

就労移行支援そのものの詳しい対象者や、就労継続支援A型との違いをさらに詳しく知りたい方は、就労継続支援と就労移行支援の違い(目的・対象者・賃金で比較)もあわせてご確認ください。

就労選択支援と就労移行支援を比較

比較表で見る4つのポイント

就労選択支援と就労移行支援の違いを、目的・対象者・利用期間の目安・支援内容の4つの観点で表にまとめました。

項目就労選択支援就労移行支援
目的自分に合った働き方を整理する(相談・アセスメント)一般就労に向けて訓練する
対象者就労移行支援・就労継続支援の利用を考えている方や利用中の方一般就労を目指す方
利用期間の目安原則1か月程度原則24か月以内
支援内容アセスメント・多機関連携会議・連絡調整訓練・実習・求職活動支援

表からもわかるとおり、就労選択支援は「選ぶための相談」、就労移行支援は「一般就労に向けた訓練」と、役割そのものが異なります。

就労選択支援と就労移行支援の目的・対象者・利用期間・支援内容を比較する図

A型を検討中ならいつから対象になる?

現時点(2026年9月時点)では、A型の新規利用に就労選択支援の利用は必須ではありません。

ただし令和9年4月からは、A型を新たに利用したい方は原則、先に就労選択支援を利用することになる予定です。

就労選択支援の開始時期とA型新規利用者への原則適用予定時期を示すタイムライン

令和9年4月から原則の流れが変わる予定

令和9年4月以降は、就労継続支援A型を新しく利用したい方は、原則として利用の申請前に就労選択支援を利用することとされる予定です。

義務化が確定した事項ではなく、あくまで原則の運用として案内されている内容のため、詳しい要件は今後の公的な情報もあわせてご確認ください。

出典: 厚生労働省「就労選択支援について」(2026年9月時点)

今A型を検討している方ができること

令和9年4月より前の現時点でも、就労継続支援A型の見学や体験、相談を始めること自体は制度上妨げられていません。

ただし、原則適用が始まる時期や運用の詳細は今後変わる可能性もあるため、最新の情報は事業所や相談支援事業所にご確認いただくことをおすすめします。

見学・体験の具体的な流れを知りたい方は、就労継続支援A型の見学・体験利用の流れもご覧ください。

A型を利用したあとに一般就労を目指す場合の進み方は、就労継続支援A型から一般就労へのステップで3つの選択肢に分けて整理しています。

ほまれの家 長後店で見学・相談をする

見学・体験でわかること

当事業所の見学は、所要時間の目安が約30分〜1時間で、費用は無料です。

当事業所の体験利用は、日数の目安が2〜5日間で、こちらも無料です。

見学では作業風景や施設について、体験では実際の業務の一部を通じて、当事業所の雰囲気を確かめていただけます。

利用開始までの目安

体験から利用開始までは、当事業所の目安で平均2〜4週間程度です。

状況によっては、当事業所でも体験から1週間程度で利用を開始できる場合があります。

この目安は当事業所の実績によるもので、事業所によって異なります。

ほまれの家 長後店の見学・体験から利用開始までの流れと期間の目安を示す図

就労継続支援A型の基本を確認する

就労選択支援や就労移行支援との違いだけでなく、就労継続支援A型そのものの仕組みについても知っておきたい方は、就労継続支援A型とはどんなサービス?もあわせてご確認ください。

就労選択支援と就労移行支援のよくある質問

Q. 就労選択支援は必ず利用しないといけませんか?

A. 現時点では就労選択支援の利用は必須ではありませんが、令和9年4月からはA型を新しく利用したい方に原則利用が求められる予定です。

詳しくは上記「A型を検討中ならいつから対象になる?」をご確認ください。

Q. 就労選択支援を利用するのに障害者手帳は必要ですか?

A. 就労選択支援の対象者は「就労移行支援や就労継続支援の利用を考えている方、または利用中の方」とされており、障害者手帳の所持を要件とする記載は見当たりません。

正確な条件は、お住まいの自治体の障害福祉担当窓口や、相談支援事業所に直接ご確認ください。

Q. 就労移行支援を利用中の人も、就労選択支援を使うことになりますか?

A. 令和9年4月以降は、標準利用期間を超えて就労移行支援の利用を続けたい場合なども、就労選択支援の利用が原則の対象になる予定です。

ただし、一般就労に向けた具体的な見通しがある場合など、状況によって扱いが異なることもあります。

詳しくは利用中の事業所や相談支援事業所にご確認ください。

Q. 就労選択支援と就労継続支援は、名前が似ていますが同じものですか?

A. 名前は似ていますが、別のサービスです。

就労選択支援は自分に合った働き方を選ぶための相談サービス、就労移行支援は一般就労に向けて訓練するサービス、就労継続支援(A型・B型)は働きながら収入を得るサービスと、それぞれ役割が異なります。

まとめ|就労選択支援と就労移行支援の違いを知る

  • 就労選択支援は「自分に合った働き方を選ぶための相談サービス」で利用期間は原則1か月程度、就労移行支援は「一般就労に向けた訓練サービス」で利用期間は原則24か月以内と、目的も期間も異なります。
  • 就労選択支援は令和7年10月に始まったばかりの制度で、令和9年4月からは就労継続支援A型を新しく利用したい方に、原則利用が求められる予定です。
  • 令和9年4月より前の今の時点でも、見学や相談を始めることはできます。

次の一歩として、まずはご自身の目で当事業所の雰囲気を確かめてみませんか。

見学・体験利用の流れと当日の持ちものを参考に、お気軽にご相談ください。

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執筆: ほまれの家 長後店 編集部(運営者情報・コンテンツ制作方針)