就労継続支援A型から一般就労へのステップは?3つの選択肢を整理

就労継続支援A型から一般就労までのステップを解説する記事のアイキャッチ

就労継続支援A型を利用しながら、この先どうやって一般就労を目指せばいいのか、道筋が見えずに迷うことがあるでしょう。

藤沢市のA型事業所「ほまれの家 長後店」では、一般就労までの進み方には主に3つの選択肢があると捉えています。

この記事では、それぞれの選択肢の違いと、ご自身に合う進み方を考えるための目安を整理しました。

A型から一般就労までの道のりは?

就労継続支援A型から一般就労を目指す道のりは、人によって異なります。

多くの場合、A型で勤務習慣や実務スキルを身につけたうえで、①一般就労(企業への就職)、②就労移行支援を経由した就職、③障害者雇用枠での就職、という3つの選択肢の中から、ご自身の希望や状況に合う進み方を選んでいきます。

そもそも就労継続支援A型とは、雇用契約を結んで働きながら、一般就労に向けた経験を積んでいける障害福祉サービスです。

当事業所を含む多くのA型事業所では、この経験を土台に、次のステップとして一般就労を目指していく方がいます。

この記事では、まずA型で身につく土台について紹介したうえで、3つの選択肢それぞれの特徴と、ご自身に近い選択肢を見つけるための目安を順番に整理していきます。

それぞれをより詳しく知りたい方は、以下で紹介する比較記事もあわせてご覧ください。

すでに気になる選択肢が決まっている方は、目次から該当する章へ進んでいただいても構いません。

一般就労までの土台をA型でつくる

決まった時間に通う勤務習慣を身につける

当事業所では、決まった時間に出社し、朝礼から作業、昼休憩を経て終業までの1日の流れを毎日繰り返しています。

この積み重ねが、生活リズムと安定した通所習慣という、一般就労に向けた土台になります。

なお、1日の流れや勤務時間は事業所によって異なりますので、この点は見学の際に確認することをおすすめします。

決まった時間に通うこと自体がはじめは負担に感じられる場合もありますが、少しずつ慣れていくことで、働き続けるための体力やペース配分がつかめるようになっていきます。

実務スキルを伸ばす(プログラミング・AI活用など)

当事業所では、Webサイト制作のプログラミング業務を中心に、案件の受注状況に応じて動画編集やライティング業務を担当することもあります。

業務の中核ではAIの活用も積極的に行っており、より良い回答を得るための質問の工夫や、AIに任せられる業務の見極めなど、実務を通じてスキルを磨いていけます。

ただし、業務の特性上、パソコンを使った実務に対応できる一定のスキルをお持ちの方を募集対象としており、初心者向け・未経験者向けの指導は行っていません。

入所後は、業務ごとに用意されたマニュアルに沿って、はじめての作業も順を追って身につけながら、実務スキルをさらに伸ばしていくことができます。

あくまで当事業所の実績ですが、令和7年度実績では、利用者の1日平均労働時間は4.2時間でした。

決まった時間に通い、一定の時間働き続けることも、一般就労に向けた土台のひとつといえます。

就労継続支援A型で身につく勤務習慣と実務スキルという土台の上に、一般就労という目標を積み上げるイメージ図

一般就労までの3つの選択肢を比較する

就労継続支援A型を中心に、一般就労・就労移行支援・障害者雇用枠という3つの選択肢へ分かれる関係図

当事業所のようなA型で土台をつくったあと、一般就労までの選択肢は主に3つあります。

「①一般就労」「②就労移行支援を経由した就職」「③障害者雇用枠での就職」です。

就労移行支援は、一般企業への就職を目指す障害福祉サービスの一つで、就労に必要な知識や能力を高める訓練を行います。

出典: 厚生労働省「障害者の就労支援対策の状況」(2026年9月時点)

また、障害者雇用枠は、障害者雇用促進法に基づき、企業が障害のある方を対象とした求人枠を設けて採用する仕組みです。

法定雇用率などの具体的な数値は、後ほど紹介する比較記事で詳しく解説しています。

出典: 厚生労働省「事業主の方へ」(2026年9月時点)

3つの選択肢は、働き方や支援の受け方が異なります。

全体像を先に、簡単な表で確認しておきましょう。

選択肢働き方の特徴
①一般就労雇用契約を結び、一般企業で働く
②就労移行支援を経由一般就労に向けた訓練を受けたうえで、企業へ就職する
③障害者雇用枠障害を開示したうえで、企業の障害者向け求人枠で働く

一般就労(企業への就職)を目指す

A型を利用しながら、そのまま一般企業への就職を目指す選択肢です。

A型は雇用契約を結んで働く福祉サービスですが、一般企業への就職では、契約する相手やサポート体制の範囲が変わります。

両者の違いを詳しく知りたい方は、就労継続支援A型と一般就労の違いで比較しています。

この比較記事では、契約を結ぶ相手や、賃金の決まり方、支援員によるサポート体制、対象となる人の条件といった観点から、A型と一般就労の違いを詳しく整理しています。

就労移行支援を経由して目指す

就労移行支援は、一般就労を目指すための別の障害福祉サービスです。

A型のように働いて賃金を得るのではなく、就職に向けた訓練を中心に進めていく点が異なります。

就労継続支援と就労移行支援の違いでは、目的や対象者、賃金の違いを比較しています。

この比較記事では、それぞれのサービスが何のためにあるのか、どのような方が対象になるのか、賃金や利用期間はどう違うのか、という観点から整理しています。

訓練を重視したい方は、あわせて確認してみてください。

障害者雇用枠を目指す

企業の障害者雇用枠の求人に応募して就職する選択肢です。

障害があることを開示したうえで働く「オープン就労」という位置づけで、一般枠での就職とはサポートの仕組みが異なります。

就労継続支援A型と障害者雇用の違いで詳しく整理しています。

この比較記事では、契約する相手や、オープン就労という働き方の位置づけ、サポートを受ける仕組みの違いについて、法定雇用率などの制度面も含めて詳しく比較しています。

どの選択肢が向いているかの目安

3つの選択肢のうち、どれが自分に合うかは希望や状況によって異なります。

働きたい環境や、就職までにどんな準備をしたいかによって、向いている選択肢は変わってきます。

次のような目安を参考にしてみてください。

  • 決まった勤務先で正社員・契約社員として直接働きたい方は、一般就労が選択肢になります
  • ビジネスマナーや対人スキルなどを重点的に整えてから一般企業を目指したい方は、就労移行支援が選択肢になります
  • 企業の障害者雇用枠の求人に応募して働きたい方は、障害者雇用枠が選択肢になります
希望条件から一般就労・就労移行支援・障害者雇用枠のいずれが向いているかをたどれる分岐チャート

ただし、これらはあくまで目安です。

実際にどの選択肢が合うかはご本人の状況によって異なりますので、迷うときは事業所へご相談ください。

また、3つの選択肢は一度決めたら変えられないものではありません。

実際にA型で働きながら考えが変わることもありますので、その時々の状況に合わせて見直していくこともできます。

たとえば、はじめは一般就労を目指していたものの、対人スキルをもう少し整えたいと感じて就労移行支援を検討し直す方や、反対に、A型で実務経験を積むうちに一般企業への就職を具体的に考えるようになる方もいます。

選択肢を一つに絞り込む前に、まずは気になる進み方について事業所へ相談してみることもおすすめです。

なお、自分に合った働き方を整理する「就労選択支援」と、就職後の悩みを相談できる「就労定着支援」については、それぞれ就労選択支援と就労移行支援の違い、就労定着支援と就労移行支援の違いで解説しています。

ほまれの家 長後店で一般就労に向けてできること

ほまれの家 長後店では、ここまでに紹介したプログラミング業務やAI活用業務に加えて、実際の案件に取り組みながら、一般就労に向けた実務経験を積んでいくことができます。

そのほか、自社のYouTubeチャンネルの運営に携わり、動画の台本作成や編集作業を実践的に学べる機会や、当事業所のホームページ(このブログ)の入稿作業を担当する機会もあります。

デスクワーク以外の業務として、郵送物の梱包などの軽作業に取り組む場合もあります。

A型事業所でプログラミングやAI活用業務に取り組む利用者の様子

サポート体制としては、業務をサポートするスタッフが3名、サービス管理責任者が1名在籍しています。

実務で分からないことがあれば、その都度スタッフに相談しながら進められる環境です。

一般就労までの進み方に迷う場合も、A型の利用を続けながら、進路についての相談だけを先に始めることができます。

見学・体験の段階から、業務内容やサポート体制について具体的に質問していただくことも可能です。

よくある質問

Q. A型を利用しながら、将来の一般就労に向けた準備はできますか?

A. はい、可能です。

当事業所を含め多くのA型事業所では、決まった時間に通う勤務習慣や実務スキルを積み重ねながら、将来の一般就労に向けた土台をつくっていくことができます。

まずは見学や体験で、具体的な業務内容を確かめてみてください。

Q. 一般就労と就労移行支援、どちらを選べばいいですか?

A. ご本人の希望や状況によって異なります。

決まった勤務先で直接働きたい方には一般就労、就職に向けた訓練を重点的に受けたい方には就労移行支援が選択肢になります。

それぞれの目的や対象者の違いは、比較記事でも詳しく紹介していますので、あわせてご覧いただくと選びやすくなります。

Q. 障害者雇用枠と一般就労は何が違いますか?

A. 大きな違いは、障害があることを企業に開示して働くかどうかです。

障害者雇用枠は、企業が用意した障害者向けの求人枠に応募して働く「オープン就労」という位置づけで、一般就労とはサポートの仕組みが異なります。

詳しくは各選択肢の比較記事をご覧ください。

Q. A型を辞めずに、一般就労についての相談だけすることはできますか?

A. はい、可能です。

当事業所では、A型の利用を続けながら、将来の進路について相談いただくことができます。

すぐに決断する必要はありませんので、気になった段階でお気軽にご相談ください。

Q. 一般就労を目指すタイミングに決まりはありますか?

A. 決まったタイミングはありません。

勤務習慣や実務スキルの身につき方には個人差があるため、ご本人の状況に合わせて、職員と相談しながら進め方を決めていきます。

焦らず、ご自身のペースで検討してください。

利用を始めたばかりの段階で無理に決める必要はなく、日々の業務に取り組みながら少しずつ考えを整理していく方も多くいます。

まとめ|一般就労までの選択肢を整理

実際の業務内容や事業所の雰囲気を確かめたい方は、まず見学・体験の流れをご覧ください。

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執筆: ほまれの家 長後店 編集部(運営者情報・コンテンツ制作方針)