就労継続支援A型はずっと続けられる?3つの期限と一般就労の考え方

就労継続支援A型で働くとなると、「この先もずっと続けられるのだろうか」「いずれ一般就労(企業などに雇用されて働くこと)を目指さないといけないのだろうか」と気になる方は少なくありません。
この記事では藤沢市の就労継続支援A型事業所「ほまれの家 長後店」が、利用期間の決まり、障害福祉サービスの受給者証(市区町村が交付する、サービスの利用に必要な証明書)の更新、雇用契約の更新という3つの期限を整理しました。
ご自身のペースで続け方を考える参考にしてください。
就労継続支援A型はずっと続けられる?
制度上、就労継続支援A型の利用期間に上限はなく、「いつまで」「何年まで」といった期限は決められていません。
ただし、続けられるかどうかは、受給者証の更新と、事業所との雇用契約の更新にも関わります。
続けられるかを左右する3つの期限
「ずっと続けられるか」には、次の3つの期限が関わります。
決めるのは誰か、どこで確認できるかがそれぞれ違うため、表にまとめました。
| 期限 | 決めるのは | 期限の扱い | 確認先 |
|---|---|---|---|
| 制度上の利用期間 | 国の制度 | 制限なし | 厚生労働省の資料 |
| 受給者証の有効期間 | お住まいの市区町村 | 期限までに更新が必要 | 受給者証、市区町村の窓口 |
| 雇用契約の期間 | 本人と事業所の合意 | 契約で決まる(期間の定めがあるときは更新の確認が必要) | 雇用契約書、事業所 |

出典: 厚生労働省「就労系障害福祉サービスの概要」(2026年10月時点)
制度上の利用期間は決まっていない
厚生労働省の資料(就労系障害福祉サービスの概要)では、就労継続支援A型(A型事業所、A型作業所とも呼ばれます)の利用期間は「制限なし」と示されています。
一方、就労移行支援の標準の利用期間は、原則2年(24か月)とされています。
就労継続支援A型は、原則として事業所と雇用契約を結んで働くサービスで、最低賃金を含む労働関係法令が適用されます。
就労移行支援との違いは、就労継続支援と就労移行支援の違いを比べた記事で整理しています。
なお、資料には、65歳になる前から利用している方は、条件を満たせば65歳以降も引き続き利用できるという注記もあります。
詳しくは、就労継続支援A型は何歳まで働けるかを解説した記事をご覧ください。
また、通常の事業所で働いている人が、労働時間を延ばす支援や休職からの復職の支援のために一時的に利用する場合は、別に期間が決められています。
一般就労と並行して使う場合の記事で解説しています。
出典: 厚生労働省「就労系障害福祉サービスの概要」、厚生労働省「介護給付費等に係る支給決定事務等について」、厚生労働省「就労移行支援事業、就労継続支援事業(A型、B型)における留意事項について」(2026年10月時点)
受給者証の有効期間と更新
有効期間は市区町村が決める
障害福祉サービスの受給者証には、1回ごとの有効期間があります。
国が市区町村向けに示している事務処理要領では、就労継続支援A型を含む就労継続支援の有効期間の上限を3年としています。
実際の長さは、この範囲で市区町村が本人の状況に応じて決めます。
たとえば藤沢市の場合は、相談支援事業者向けの資料に、計画相談(障害福祉サービスの利用計画をつくる相談支援)を利用する方の更新手続きを各年ごとに設定していると書かれています。
有効期間を設けるのは、市区町村が本人の状況の変化を確かめ、サービスが合っているかを確認するためです。
ご自身の期限は、お手元の受給者証でご確認ください。
出典: 厚生労働省「介護給付費等に係る支給決定事務等について」、藤沢市「計画相談支援事業運営の手引き」、厚生労働省「障害のある人に対する相談支援について」(2026年10月時点)
更新の手続きと早めの相談
有効期間が終わるときは、市区町村から改めて決定を受ける(更新する)ことで、引き続きサービスを利用できます。
更新の申請は、事業所ではなく、本人やご家族が市区町村に行う手続きです。
更新が認められるかどうかは、市区町村が本人の状況を確認して決めます。
そのため、期限が切れる前に、お住まいの市区町村の窓口や相談支援事業所(利用計画づくりの相談ができる事業所)へ早めに相談しておくと安心です。
更新の流れは、受給者証の更新を解説した記事で紹介しています。
受給者証の期限を途切れさせないための動きは、次のとおりです。
受給者証の有効期間を確認
↓
お住まいの市区町村の窓口や相談支援事業所に早めに相談
↓
更新を申請

出典: 厚生労働省「介護給付費等に係る支給決定事務等について」(2026年10月時点)
雇用契約の期間と更新・無期転換
就労継続支援A型事業所は、原則として利用者と雇用契約を結ぶことが、運営の基準で定められています。
契約期間に定めがあるかどうか、更新がどう扱われるかは、契約ごとに違います。
出典: e-Gov法令検索「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準」(2026年10月時点)
契約期間と更新の確認ポイント
期間の定めのある契約(有期契約)では、更新するかどうかは、本人と事業所の合意で決まります。
契約書(労働条件通知書)では、契約期間、更新する場合の基準、更新の上限(回数や通算期間の上限がある場合)を確認できます。
更新の上限は、2024年4月から、契約を更新するときにも明示される事項に加わりました。
更新しないと言われたときの理由の確認や予告の決まりは、解雇や契約終了のルールを解説した記事で整理しています。
出典: 厚生労働省「確かめよう労働条件」退職、解雇、雇止めなど、厚生労働省「確かめよう労働条件」労働条件の明示、厚生労働省「確かめよう労働条件」Q&A「有期雇用契約の更新の際、契約更新の見込みを明らかにしてもらうことは可能?」(2026年10月時点)
通算5年を超えたら無期転換を申し込める
同じ会社や法人(雇用主)との有期契約が更新されて、通算の契約期間が5年を超えたときは、本人が申し込むと、期間の定めのない契約に転換できます(無期転換ルール)。
申込みは、現在の契約が終わるまでに行います。
流れは次のとおりです。
有期契約の更新を重ねる
↓
通算5年を超える
↓
無期転換の申込み
↓
期間の定めのない契約になる

申し込む権利が生じる契約更新のたびに、事業所は「無期転換を申し込める旨」と「無期転換後の労働条件」を書面で示すことになっています。
転換後の労働条件は、就業規則(職場のルールをまとめたもの)などに別段の定めがなければ、それまでと同じです。
ただし、無期転換は契約期間の定めがなくなる仕組みで、解雇や退職のルールがなくなるわけではありません。
契約書の内容は、雇用契約の基本を解説した記事も参考になります。
出典: 厚生労働省「労働契約法(条文)」、厚生労働省「確かめよう労働条件」退職、解雇、雇止めなど、厚生労働省「確かめよう労働条件」労働条件の明示(2026年10月時点)
一般就労を目指さないといけない?
一般就労への移行を、就労継続支援A型を利用するための条件とする決まりは、厚生労働省の「就労系障害福祉サービスの概要」には示されていません。
目指すかどうか、いつ目指すかは、面談で、本人の希望を聞きながら話し合います。
就労継続支援A型と一般就労の制度上の関係
厚生労働省の資料は、就労継続支援A型を、雇用契約に基づく就労の機会を提供するサービスとして説明しています。
そのうえで、一般就労に必要な知識や能力が高まった人については、一般就労への移行に向けて支援する、としています。
移行の期限は、この資料に示されていません。
また、事業所は、本人の意向を踏まえて、実習先の確保や求職活動の支援に努めることとされています。
一般就労までの道のりは、就労継続支援A型から一般就労までのステップを整理した記事で紹介しています。
出典: 厚生労働省「就労系障害福祉サービスの概要」、e-Gov法令検索「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準」(2026年10月時点)
個別支援計画の面談で伝える希望
就労継続支援A型事業所では、運営の基準により、サービス管理責任者(事業所に置かれ、支援計画づくりなどを担う職員)が、利用者ごとの個別支援計画(支援の目標や内容をまとめた計画)を作ります。
計画は、少なくとも6か月に1回以上は見直す決まりです。
計画には、本人の希望として、業務内容、労働時間、賃金、一般就労の希望の有無などを入れることとされています。
面談では、次のような希望を伝えられます。
- 続けたい: 今の働き方を続けながら、日数や時間を相談する
- 目指したい: 実習や求職活動など、一般就労に向けた支援を相談する
- まだ迷っている: 決めていない段階のまま、話し合いながら考える
気持ちが変わったときは、見直しの時期を待たずに、早めに職員へ伝えて構いません。

出典: e-Gov法令検索「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準」、厚生労働省「就労移行支援事業、就労継続支援事業(A型、B型)における留意事項について」(2026年10月時点)
勧められたときの考え方
事業所から一般就労や就労移行支援を勧められたときは、その場で決めなくて構いません。
勧める理由や、今の状況での見通しを聞き、迷うときは、相談支援専門員(障害福祉サービスの利用計画づくりを担当する専門職)にも相談できます。
お住まいの市区町村の障害福祉の窓口も相談先の1つですが、相談できる内容は市区町村によって異なります。
出典: 厚生労働省「障害のある人に対する相談支援について」、厚生労働省令「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定計画相談支援の事業の人員及び運営に関する基準」(2026年10月時点)
ほまれの家 長後店で相談できること
当事業所で相談できる働き方の調整と、見学から契約までの流れは、次のとおりです。
- 勤務日数・時間: スタート時の日数や時間は、体調やご状況に合わせて相談できます
- 整えている制度: 短時間勤務、時差出勤、有給の時間単位取得
- スタッフ体制: 仕事をサポートするスタッフ3名、サービス管理責任者1名
- 見学: 約30分〜1時間、無料(予約はLINEから)
- 体験利用: 2〜5日間、無料
- 面接・契約: 体験の結果を踏まえて、個別にご案内
ただし当事業所は、最終的に週5日の安定した通所を目指せる方を対象としています。
よくある質問
Q. 契約期間や更新の有無は、どこで確認できますか?
A. 雇用契約書(労働条件通知書)の「契約期間」と「更新する場合の基準」の項目で確認できます。
更新の上限を設けている場合は、その内容も書かれます。
分からない点は、契約を結ぶ前に事業所へ質問できます。
Q. 「次は更新しない」と言われたら、どうなりますか?
A. 更新しない(雇止め)にも、状況によっては客観的に合理的な理由が必要になります。
まずは理由を確認し、迷うときは総合労働相談コーナーなどに相談できます。
詳しくは、解雇や契約終了のルールを解説した記事をご覧ください。
Q. 体調で長く休むと、続けられなくなりますか?
A. 休んだことだけで、すぐに利用が終わると決まっているわけではありません。
ただし、受給者証の更新や契約への影響は個別の状況で異なるため、早めに事業所、相談支援専門員、お住まいの市区町村の窓口に相談してください。
通所できないときの対応は、通所できないときの相談先と対応を解説した記事で紹介しています。
Q. 一般就労を目指すと決めたら、すぐに就労継続支援A型を辞めることになりますか?
A. すぐに辞めなければならないわけではありません。
事業所には、実習先の確保や求職活動の支援に努めることが求められています。
契約を終える時期は、就職先が決まる時期などに合わせて、事業所と相談できます。
出典: 厚生労働省「確かめよう労働条件」労働条件の明示、厚生労働省「労働契約法(条文)」、厚生労働省「総合労働相談コーナーのご案内」、e-Gov法令検索「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準」、厚生労働省「障害のある人に対する相談支援について」(2026年10月時点)
まとめ|続けるために確認したい期限
- 就労継続支援A型の利用期間に、制度上の上限はありません
- 続けられるかどうかは、受給者証の更新と、雇用契約の更新(通算5年を超えたときは無期転換の申込み)にも関わります
- 一般就労は、厚生労働省の資料では利用の条件とされておらず、目指すかどうかは面談で希望を伝えて話し合います
次の一歩として、お手元の受給者証の有効期間と、雇用契約書の契約期間を確認してみてください。
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執筆: ほまれの家 長後店 編集部(運営者情報・コンテンツ制作方針)

